ポメラニアンの飼い主さんが最初に驚くことのひとつが、換毛期の抜け毛の多さです。部屋中に白い毛が舞い、コロコロが手放せない時期が年に2回やってきます。
この記事では、ポメラニアンの換毛期がいつ始まるのか、どれくらい続くのか、そして抜け毛を上手に乗り越えるためのケア方法を解説します。
ポメラニアンの換毛期とは?
ダブルコートだから抜け毛がすごい理由
ポメラニアンのアンダーコートは、夏の暑さや冬の寒さから体を守る断熱材の役割を担っています。季節の変わり目になると古いアンダーコートが一気に抜け落ち、新しい被毛へと生え変わります。これが「換毛」と呼ばれる現象です。
シングルコートの犬種(プードルやマルチーズなど)と比べると、ダブルコートのポメラニアンは換毛期の抜け毛がはるかに多くなります。「病気かも」と心配して動物病院を受診する飼い主さんもいますが、換毛期の抜け毛は生理現象なので安心してください。
換毛期の時期と期間
ポメラニアンの換毛期は以下のとおりです。
| 換毛期 | 時期の目安 | 期間の目安 | 被毛の変化 |
|---|---|---|---|
| 春の換毛期 | 3〜5月 | 3〜4週間 | 冬毛(厚い)→夏毛(薄い) |
| 秋の換毛期 | 9〜11月 | 3〜4週間 | 夏毛(薄い)→冬毛(厚い) |
どちらの換毛期も、ピーク時は3〜4週間ほど続きます。部屋の掃除が大変な時期ですが、適切なケアをすることで抜け毛の量を大幅に減らせます。
また、子犬の場合はだいたい生後8〜12ヶ月頃に「子犬の換毛期」があり、ふわふわのパピーコートから成犬の被毛へと生え変わります。この時期も抜け毛が増えるため、こまめなブラッシングが必要です。
換毛期に必要なブラッシングケア
ブラッシングの頻度はどれくらい必要?
換毛期中のブラッシング頻度の目安は以下のとおりです。
- 換毛期(春・秋):毎日、1回5〜15分
- 通常期:週3〜4回
換毛期にブラッシングをサボると、抜けたアンダーコートが毛に絡まって毛玉になります。毛玉は通気性を悪くして皮膚トラブルの原因になるため、できれば毎日ほぐしてあげてください。
ブラッシングの基本的な方法や順序については、ポメラニアンのブラッシング頻度と正しいやり方でくわしく解説しています。換毛期ケアと合わせて参考にしてください。
換毛期に使いたいブラシの種類
換毛期のポメラニアンに特に有効なブラシは以下の3種類です。
| ブラシの種類 | 特徴 | 使いどころ |
|---|---|---|
| スリッカーブラシ | 細かいピンが並び、アンダーコートをかき出す | メインのブラッシングに |
| コーム(金属コーム) | 毛の流れを整える、毛玉の確認に | 仕上げに |
| アンダーコートレーキ | 奥のアンダーコートを一気に取り除ける | 換毛ピーク時に |
スリッカーブラシだけでも十分効果がありますが、換毛ピーク時はアンダーコートレーキ(ファーミネーターなど)を週1〜2回使うと、一度に大量の抜け毛を除去できて楽になります。
注意点として、ポメラニアンはダブルコートなので、オーバーコートを大きく削るサマーカットはなるべく避けてください。ダブルコートの断熱機能が損なわれ、暑さへの対応力が落ちる可能性があります。
ブラッシング以外の抜け毛対策
食事・フードで抜け毛を減らす
被毛に良いとされる栄養素と、その主な食材・成分は以下のとおりです。
- オメガ3脂肪酸(EPA・DHA):サーモンオイル、魚ベースのフード → 被毛の潤いとツヤ
- 良質なタンパク質:チキン・ラム・魚などの動物性タンパク → 毛の成長と強度
- ビオチン(ビタミンB7):卵、レバー → 毛根の健康維持
- 亜鉛:肉類、魚介類 → 皮膚のバリア機能
低品質なフードは穀物が主成分で、動物性タンパク質の量が少ないことがあります。成分表示の最初の原材料が「チキン」「サーモン」などの動物性タンパク質になっているフードを選ぶのがポイントです。
部屋のお手入れのコツ
換毛期の抜け毛対策として、部屋のケアもセットで考えると楽になります。
- コードレス掃除機を使う:毎日サッと吸えるコードレスが換毛期は特に便利
- ソファ・ベッドにカバーをかける:洗えるカバーをかけておくと洗濯で対応できる
- コロコロを各部屋に置く:テーブル周り・洋服についた毛をすぐ取れるように
- 空気清浄機を稼働させる:空中に浮いたアンダーコートの繊維を吸着できる
また、ブラッシングは屋外またはベランダで行うと、部屋への飛び散りを最小限に抑えられます。換毛ピーク時は毎日の屋外ブラッシングだけでも、室内の清潔さが大きく変わります。
よくある質問
換毛期以外にも大量に毛が抜けます。これは普通ですか?
換毛期以外にも通年である程度の抜け毛はあります。ただし、円形脱毛・フケの増加・皮膚の赤み・かゆがる様子が見られる場合は、皮膚病やホルモン異常(甲状腺機能低下症など)の可能性があります。異常に感じたら動物病院に相談してください。
サマーカットをすると換毛期が楽になりますか?
短期的には抜け毛が減る感覚がありますが、ポメラニアンのダブルコートを短くカットすると被毛が元通りに戻りにくくなる「ポスト・クリッピング・アロペシア(PCA)」が起こることがあります。ダブルコートは断熱材として機能しているため、安易なサマーカットは被毛と皮膚の健康を損なうリスクがあります。
換毛期に栄養補助食品(サプリメント)は必要ですか?
フードの栄養バランスが整っていれば、必ずしも必要ではありません。ただし、オメガ3脂肪酸のサプリ(サーモンオイルなど)は被毛の艶と皮膚の健康に効果が期待でき、換毛期のサポートとして取り入れる飼い主さんも多いです。
子犬の換毛期は大人と同じですか?
子犬は生後8〜12ヶ月頃にパピーコートから成犬の被毛へと生え変わります。この時期は毛質が変わるため、毛玉ができやすくなります。毎日のブラッシングでしっかりほぐしてあげてください。
まとめ
ポメラニアンの換毛期についてまとめます。
- 換毛期は春(3〜5月)と秋(9〜11月)の年2回、各3〜4週間続く
- ダブルコートのアンダーコートが一気に抜けるため、抜け毛が爆発的に増える
- 換毛期中は毎日(1回5〜15分)のブラッシングが基本
- スリッカーブラシ+コームが基本セット、換毛ピーク時はアンダーコートレーキが有効
- 被毛の質を上げるには、動物性タンパク質・オメガ3脂肪酸を含むフードを選ぶ
- サマーカットはダブルコートの機能を損なうため推奨されない